情報セキュリティに精通した、
次世代エンジニアを育成
コース概要(Course guide)
今日、日本の情報セキュリティに対する意識は他のIT先進国に比べ遅れをとっているのが現状です。不安のない情報化社会を実現する上で、今後はセキュリティ技術が情報分野において最も重要となります。そうした流れを背景にIT企業だけでなく一般企業や官公庁などにおける、情報セキュリティ、ネットワークセキュリティ技術を持つ高度情報技術者の育成が急がれています。
コース特徴(Course feature)
●情報セキュリティのプロを目指して
「情報」に確かな「安全」を与えるために、正しい知識・技術を学んだ専門のエンジニアが求められています。情報化社会によって得られる知識や喜び、利益を最大化し、被害や危険、損失を最小限に留めることができる、これからの情報技術者の育成を目指したカリキュラムを展開していきます。
●さまざまな教育アプローチからスペシャリストを目指す
会社組織等のセキュリティ面をトータルに構築する技術者には、法律・社会制度の知識や社員教育などの人的マネジメント能力も必要不可欠です。そこで、情報セキュリティのスペシャリスト育成に向け、技術的要素はもちろん、社会的要素、人的要素など多方面からの包括的な教育カリキュラムを用意しています。
●最先端システムで学ぶプロジェクト
実際の障害に対する対応能力を身につけるため、実践的なプロジェクトとして個人認証システムを使った実験、ファイヤーウォールのシステムの構築などを予定しています。更に、情報セキュリティに関係した資格取得支援プログラムも用意する予定です。
カリキュラム(Curriculum)
●多方面からアプローチする実践的カリキュラム
情報セキュリティのスペシャリストを育成するため、情報セキュリティコースでは技術的要素はもちろん、社会的要素、人的要素など多方面からの包括的教育カリキュラムを用紙しています。
●情報セキュリティコース科目解説
情報セキュリティマネジメント |
情報漏えいなどを防ぐための企業における情報の管理のあり方や組織のセキュリティ対策(セキュリティポリシーの策定や法律など)について基本的な考え方を学びます。 たとえば、情報セキュリティポリシー、情報の分散と管理、 リスクマネジメントなどについて学びます。 |
情報セキュリティと法制度 |
法律の一般的な知識から始め、通信に関する国内法、国際条約等を学び、さらに近年になって制定された不正アクセス禁止法、電子署名法、個人情報保護法、著作権法などの概要を学びます。たとえば、電波法、知的財産を守る法律(著作権法・不正競争防止法)、迷惑メール関連法などについて学びます。 |
情報セキュリティ
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セキュリティを専門分野として学ぶ前に導入的な科目としてセキュリティ全般を平易に解説します。主な内容は、個人認証、電子透かし、暗号技術、インターネットセキュリティなどです。 |
ネットワークセキュリティ |
本科目は,インターネット上のセキュリティをより詳しく学びます。まずインターネットの基礎を復習し、その後、ウイルス対策や安全なパスワードの設定など個人レベルのセキュリティ対策、デジタル証明書、デジタル署名などの公開鍵基盤技術、無線LANのセキュリティ技術などを学びます。 |
電子商取引 |
電子商取引とは発注から代金決済まで,全ての処理をネットワーク上で電子的に行うシステムです。ここでは完璧なセキュリティが保障されていなければなりません。この科目ではWWW等の電子商取引を支えるシステム基盤技術とともにそこでのセキュリティ技術を学びます。 |
Q and A(Question and Answer)
- Q. どんなことが学べるのですか?
- A. 個人認証や暗号技術など安全な情報社会の構築に必要な情報セキュリティ技術や、情報の安全性という観点から人や組織を管理する情報セキュリティマネージメント、さらに、情報セキュリティに関わる法律について学べます。特に、情報セキュリティ技術は、講義を聴くだけでなく、実際に手を動かして、安全なネットワークアプリケーションを作るなどの実験もあります。
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- Q. どんな実験の授業がありますか?
- A. 悪意あるユーザに悪用させない安全なネットワークアプリケーションを作る方法(セキュアプログラミング)を学んだり、VPN(仮想プライベートネットワーク)などを使って安全なネットワークを構築したりして、ネットワークセキュリティの理解を深めます。
- この他に、手書きサイン認証やプログラムの安全性検証などネットワーク以外の情報セキュリティ技術についても学べます。
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- Q. どんな研究ができますか?
- A. 実際に流行したコンピュータウイルスを使って、コンピュータウイルスの増殖を防ぐプログラムを開発したり、研究室で作成したウェブアプリケーションに対してネットワーク攻撃を行ってプログラムの安全性を評価したりするなど、すぐに役に立つセキュリティ技術の研究ができます。
- この他にも電子透かしなど様々な情報セキュリティの研究ができますので、詳細は研究室の教員までお問い合わせください。
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- Q. 情報セキュリティの技術を活かす就職ができますか?
- A. これまで情報ネットワーク・コミュニケーション学科を卒業した先輩達の中には、セコムテクノサービスなど、最先端のセキュリティ技術を専門に取り扱った製品やサービスを提供している企業へ就職している卒業生がいます。また、情報ネットワーク・コミュニケーション学科の就職内定率は、98.8%、さらに、就職先満足度は96.9%です(平成19年度実績)。
- 情報セキュリティ技術に関心があり、積極的に勉強に取り組めば、情報セキュリティ関連企業への就職も夢ではありません。
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- Q. 大学でたくさん資格を取りたいと考えていますが、資格取得の支援はありますか?
- A. 資格取得などのスキルアップは、就職活動に有利と考えられています。情報セキュリティコースでは、日本ベリサイン株式会社が認定するアカデミックプログラムを大学として初めて導入しました。また、ネットワーク機器メーカーとして有名なCiscoが認定する資格(CCENTやCCNAなど)の取得を支援する特別講座を開催しています。
- さらに、大学では、ITエクステンションセンター主催の資格取得支援講座が充実しています。
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